数日後。
「高校生?」
崇は、男の情報をあっという間に集めて、俺の所に持ってきた。
かなりのドヤ顔で、偉そうにソファにふんぞり返っている。
「そ。しかも施設に住んでる。」
心なしか、いつもより楽しそうに報告する崇。
崇の考えてることは、大体目に見える。
「こっから近いよ。名前はナカボリ、アオ。一応ナカボリ ヒデトシっていう男と養子縁組してるみたいなんだけど…なんでか、あいつ施設に住んでるみたいなんだよな。ま、それも卒業したら出て行かなくちゃならないんだろうけど。」
あの容姿で未成年、とか。
考えもしなかったが。
少年のような気高さの理由は、これで納得だ。
「信じられないな。最低でも20は越えてると思ってた。…騙されたぜ。」
冷蔵庫から取り出した炭酸水の瓶を片手に、ソファのアーム部分に腰掛ける。
そんな俺をちらりと見上げ、一瞬躊躇うような間を見せる崇。
「…あれ、結構な有名人だぜ?ネットで検索すれば出てくると思う。本名はさすがに結びつけるの大変だったけど、知ってる奴がいれば直ぐわかる程度だし。」
いつもふざけてばかりの人間が、急に真顔になった。
その様子を見ながら、俺は。
「ーどういうことだ?」
アオとかいう男の過去が崇の琴線に触れたのだ、と確信していた。


