月明かりすら、忌々しく感じる。
ルナ、なんて、結局は自分では光れない。
太陽という名の、莫大な力の恩恵を受けているだけ。
ーあれ。
じゃ、俺にとっての太陽って何だったんだっけ。
桜の花びら、ヒラヒラ。
夜の月の下で舞い落ちて。
その中で、俺は走った。
いつかの日曜日。
ー『零とカノンちゃんはどこで知り合ったの?』
ー『え、えと…、駅、から…会社に行く途中で、、ぶつかって…あ、私の勤めている会社、すぐそこの、、なんですけど』
俺の質問に対する花音の答えが正しいとすれば。
空生は、花音が空生を知る前から、花音に的を絞っていたはずだ。
その理由は適当なことだったかもしれない。
ターゲットを騙すのに必要な駒だったんだろう。
じゃ、どこで。
どこで、空生は花音を見つけた?
俺の頭は直ぐに答えをくれる。
空生の昔からのお気に入りの場所。
考え事があると必ずいく場所。
大見歩道橋。


