「あのさぁ、ちょっと確認したい事があるんだけど。」
店を出て、夜道を歩きながら、ルナの門番、俊哉に電話をした。
春とはいえ、夜だ。
その上、風が吹いているから、気温が少し低くなってきている。
「ー崇、そっちに居る?」
《え?崇なら、結構前に飛び出して行ったぜ。》
「…へぇ」
予想通りの返事に、口角がつり上がる。
「零は?」
《零?零はまだ中にーって、あれ??いねぇな。なんかたった今裏から出てったみたい。葉月ちゃんが呆然としてる。珍しいね、三人の内、誰もいないなんて。なんか用事あった?》
「いや、別に。俺は、もう直ぐ戻るから。」
そう言って、通話を切った。
「………境界線、越えちゃったね。」
はは、と出た笑いが止まらない。
お前みたいな女は、俺等の中には入れさせないって思ってたのに。
寄生虫みたいに入り込みやがって。
「絶対、許さない。」
地面に落とした吸い殻を、踏みにじるだけじゃー
足りない。


