Live as if you will die tomorrow

相手の顔にも、どうしてだろうという疑問がありありと浮かんでいる。

それは俺とは違って純粋なものだろうけれど。


「お昼ごはん?ですか?」


俺の手元やテーブルの上に目をやって、彼女はそう訊ねた。



「ううん、ブランチ。俺、朝弱いんだ。」



軽食を頼んだものの、試食の影響か食欲が湧かず、珈琲だけ頼めば良かったと後悔し始めていたから、苦笑する。


「カノン、ちゃんはランチ?」


にしては、少し早いけど、カノンは頷く。




「あ、はい。ちょっとここのお店、気になっていたので…」



「そーなの?」


ーだとすれば、この近くに住んでるのか?


いやいや、近くにそんなアパートも戸建もない。


では、こんなわかりづらい店を、どうして知ったのだろう。




「…じゃ、注文まだなのかな?」




カノンはさっき到着したばかりだから、当たり前なのだが、一応確認をとってから、手の空いてそうなスタッフに声を掛けた。


「適当におすすめ、色々持ってきてあげて」



カノンはきょとんとして、そんな俺を見つめている。



「あのー…?」



「…こないだは、大丈夫だった?」



「…え?」


遮る形で訊けば、カノンはますます不思議そうな顔をした。