カノンは突然立ち上がって、グラスを一気飲みし。
「カノンちゃん?!」
とりあえず俺も止める素振りはして。
「っ、わかりました!」
乗せられ易い女が、崇の頬に唇を当てたタイミングは、狙った通り、諮った通り。
罠に掛かった。
「カノンちゃん…結構大胆なのね」
本当に馬鹿な女。
「でも、ちょっと物足りない、かな?」
ほら、ピッタリ。
「んっ!!!??」
お望み通り、空生とご対面。
崇にキスをされながら、ね。
だから、もう来ないでね。
空生は、潔癖だから。
もう、必要無いから。
お前みたいな女。
俺たちの中に入らせない。


