Live as if you will die tomorrow

なんで。



「ここじゃ、零ってみんな呼んでる。それかゼロだね」



なんで空生はこんな女に、嫌いなあの名前を教えたんだ。



「零…、あの、零、さんはいつ来るんですか?」




どこから見ても馬鹿そうで浅はかで。




「ふっ…」



何の痛みも知らないようなこんな女に。



「ちょ、え、なんで笑う…「どうぞ」」



崇との会話に混乱し切っているカノンに、割り込んで、スプモーニを突き出した。


驚きと困惑と不安で、ぐるぐるしている女に、満面の笑みを向けてやった。



「…零ならもうとっくに来てるよ」




空生が零であることにも気付かず、知りもせず、でも何故かここまでノコノコやってくる、勘違いも甚だしい女、価値なんてないよね?