時計の針がやけに大きく感じる。


それに伴って、下からテレビの音が聞こえた。

あの2人、テレビ見てるのか?


なんてことを考えながら、しゅんっとしたウサギみたいに目をうるうるさせて俺を見る色香を見つめかえす。



「好きになっちゃう?」


俺が聞くと、コクリとゆっくり頷いて、その表紙に涙がベッドにシミを作った。



「どうしたい?」



俺の質問に、涙も拭わず、「…圭太…と、付き合ってるのに…」と話し始める色香。



「…圭太と付き合ってるのに、圭太のこと好きなのに…」



色香はやっと涙を拭って、鼻をすすった。

そして







「日向のこと好き。どうしたらいいかわかんない…キスしたい。」






、ってことを言った。