シワシワで
使い古された指に
綺麗なピンクのネイルで黒板に字を書くのは担任の須磨だ。
綺麗なネイルが年取った手をさらに際立たせる。
48歳にもなって髪の毛は茶髪ロングの巻き髪
お年だけにコシとハリのない髪の毛に
さらにパーマなんて当ててるんだろうか。
髪の毛の悲鳴が聞こえる気がする。
膝が見えるフレアスカートからは
賞味期限切れの膝とふくらはぎが覗いていて
年齢とともにくすんで来た唇をカバーしているつもりだろうか
濃いピンク色の口紅がフェミニンな洋服とミスマッチ
年はとりたくない。
いつまでも美しくいたい。
女の子なら誰だって思うはずだ
須磨の終礼が終わり、一番前の席から逃げ出すように教室を出た。