抜き差しならない社長の事情 【完】



――冗談じゃない!


これでも飲みに行けばまだまだナンパもされるし、

出入りの業者には美人だね~紫月ちゃん! なんて声も掛けられる。



だいたい、え?


  なんですって?!


 俺が社長だから来たのか???

は?!



怒りに震える指先は、

入力を間違えたり、変換を間違えたり――


打っては消し、

 打っては消しを繰り返し、

叩くようにしてピッと送信ボタンを押した。



『あなたが社長だなんて、全然知らなかった

 随分立派になったのね   夢野』