*** 「梨紗? 俺」 『俺って誰よ?』 クスッ 「俺は俺だよ なぁ、梨紗、 一緒に暮らすか?」 『……』 「もしもし?」 『――聞こえなかった』 クスクス 「今から行くよ」 『カレーしかない』 「いいな、ホワイトデーにカレーか」 クスッ ピッ と電話を切って歩き出した相原の横に、 白い外車がとまった。