抜き差しならない社長の事情 【完】



クスッと笑って紫月が手を出すと、切野社長は

「ホワイトデーだから」

と言って、小さな紙袋を置いた。


中にはキャンディが見える包みと、赤いリボンがついた小さい箱、

そしてカードが入っている。


カードを手に取ると


『レストランを予約してるんだ。

 六時半に駐車場に来てくれる?  蒼太』


そう書いてあった。