抜き差しならない社長の事情 【完】



「――紫月」


「 ……ん?」



「あのな―― 紫月」



「……」



「ゲーム……『ハッピーハウス』、あれは俺が作ったんだよ。

ケンタって紫月だろう? 
 時々、ケンタのハウスを覗いてた


あの時――
 あれからずっと、紫月の幸せを願ってた……


何もしてやれなかった事が情けなくて、紫月が幸せならそれでいいって



でも、紫月が目の前に現れて……

あきらめる為にあんな風に酷いことを言ったけど――


 ごめんな……」




紫月は背中を向けたまま、蒼太の声を聞いていた。



「でも、紫月

やっぱり俺

 俺が紫月を幸せにするんじゃなきゃ、嫌なんだ」