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「紫月ー おはよう」
「おはよう」
「おはようママ、おはようパパ」
クスッ
――そんなにうれしそうな顔をされると、ずっとここにいたくなっちゃうじゃん
そんなことを思いながら、紫月は母の手料理(と言っても卵焼きなどだが)が並ぶ朝食の席についた。
「いつもこうして二人で食べているの?」
「ええ、そうよ、ママねお料理教室に通ってるの。この厚焼き玉子、食べてみて!美味しいのよぉ」
「へぇー」
どれどれと厚焼き卵を口の中に入れてみると――
甘すぎず辛過ぎず……、フワフワで
「ああーー 美味しい!」
「でしょう? ウフフ」
料理を含め、家事は全て家政婦がするものだと育った母は、結婚してもその生活習慣を変えなかった。
だから紫月は母の手料理を食べたと言う記憶がない。
その母が、料理教室に通って美味しい卵焼きを焼いている。



