***
「実家に行くのか?」
「はい。お正月には帰ったから、しばらくは帰らないつもりだったんですけどねー」
「ふーん。何かあるのか?
あ、またお見合いの話か? お袋さんも粘るなぁ」
「あはは ほんとですよねぇ」
クスクス
「え?
紫月さん、お見合いするんですかぁ?」
「あ、曄ちゃん」
「はーい、お客さまから頂いたお菓子ですぅ 女子の分しかないんですよぉ。
冷たいうちに召し上がれ」
「わーい ありがとう
じゃ、早速珈琲いれて頂こうっと」
――お見合いの話、曄ちゃんに誤解されちゃったかな……
と思いながら、
紫月はまぁいいやと、軽く息を吐いた。
最近特に、曄の弾けるような若さと明るさが眩しくて仕方がなかった。
その眩しさがそのまま私の心の影を作り出して、私はどんどん卑屈さを覚えていく……



