「うん、でね紫月、部屋なんだけど、彼の友人にマンションの空き部屋を持っている人がいてね。
女性のひとり暮らしならそれほど部屋を汚すことはないだろうし、無償で貸していいっていう人がいるのよ」
「え? タダで?」
「そう、タダでいいんだって」
紫月にとって、その話はあまりにも突然だし急だったが、
でもそうなったのは、自分を思いやる亜沙美の優しさだと察することもできた。
大切な親友の気持ちを思えば、何の異論があるはずもなく
心からニッコリ笑った紫月は
「すごい!
そんないい話があるなら私、すぐ見てみたい」
そう答えた。
「おめでとう亜沙美!」
「ありがとう…… 紫月。なんか紫月が大変な時なのに」
「全然!全然大変じゃないよー
ごめんごめん亜沙美、心配かけちゃって」



