嫉妬のかたまり

北山side


あのあと、大倉と別れて、
少しの間一人で飲んでいた。
けど、酒が底をつきたから、
コンビニに行くことにした。

「ありがとうございましたー。」
「はぁ。よし、これで帰ろ。」
そして歩き始めた。
でも、すぐに足を止めた。
なぜかって? それは……………
「え、藤ヶ谷?」
そこには、意識を朦朧とさせた
藤ヶ谷がいたから。
「藤ヶ谷! えっ、おま、どうした?!」
そう言って息を切らしている
藤ヶ谷の腕を引っ張った。
「は、なせっ!」
「ちょ、はぁ? んな状況で…。来いっ!」
もうっ!無理すんだから藤ヶ谷はっ!
「だぁーーっ!離せえっ!」
「わっ、声でかい! しかも暴れんな!」
藤ヶ谷の口を手で抑える。
ごめんな。苦しいな。ちょっと我慢してくれ。
「んっ、んんんー! ん、んぅ‥… 」
ふぅ、意識失ったか? まあ、ひとまず安心。
「はぁ、世話がやけるやつ。ふふ。」
取り敢えず、俺の家連れてくか。
藤ヶ谷を抱き上げるのは難しいだろうから、
おぶった方がいっか。
「んっ、おっし。気合だ気合ぃっ、」
「ゴホゴホっ、はぁっ、ぎだゃ、はぁっ、」
‥……………え?
「はぁ、ゴホっ、ゴホゴホっ、はぁっあっ、」
「おい、喋んなって。」
って、あれ? ふじ、がや、熱………
「おまっ、熱あんだろ?!」
「はあ、ああっ、んんっ、ゴホッ、」
コイツ………
最近、目の下にクマ作ってると思ったら。
疲れてんだな。相当。
「ごめんな。守ってやれなくて。」
「ぎ、だゃ、あっ、。」
…………………ん?
「‥…す、‥き‥…‥…だ。ゴホっ、はあっ、」 
…………………………………………………え、うそ、だ。
「ふ、ふじ、がや。……俺もだよ…………?」
嬉しすぎて、ニヤけながらも、
そして家についたら
藤ヶ谷どうしてやろうかとか、考えながらも、
俺の家へと足を進めた。