ただ、キミの手を


「あ、帰ってきたー」

しゃがんで商品を見ていた茉央ちゃんが立ち上がる。




「あ、これでいいよね?」

宮下くんにとってもらった油を差し出す。




「うん、いいと思う。てか、それより、顔赤くない?」



頭の中でさっきのシーンが再生される。
さらに顔が熱くなる。

あ、ダメだ。口元が緩んじゃう。




「え!? そんなことないよー?」

慌てて平静を取り繕う。




「そんな風には見えないけどな~?」

ニヤニヤしてからかうような茉央ちゃん。




「どしたよ~~?話してごらんなさ~い?」

やだ、ブラック茉央ちゃんだー!



桐島くんに助けを求めようとしたけど少し悲しそうに遠い方を見てた。