この高校を志望校に設定した時から、桜路に高校での様子は聞いてたけど…
「まさか、ここまでとは…な。」
小、中と共に成長を遂げていくにつれて、桜路の人気はとどまる所を知らなかった。
関わる人間が増え、アイツの魅力がより多くの人に伝わるのは嬉しいことだったが、俺としては素直に喜びきれず複雑な心境だ。
「あっ、ヒメだ!おはよ~」
バッ!!!
そう効果音が聞こえてきそうなほど、ギャラリーの視線が一気に集まる。
うっ…もっと人目を気にして欲しいところだが本人が気にしていない以上仕方ない。
ひらひらと手を振りながらこっちに近付いてくる王子サマサマ。
「…おはよ、桜路。相変わらずすげぇな。」
「なになに?ヒメちゃん、入学したてなのにだいぶご機嫌ななめじゃなーい??
ごめんて…制服、似合ってんじゃん。」
からかうようなテンションで絡んできた桜路に冷ややかな視線を送ると、さらっと俺の心拍数を上げる発言をかましてきた。
「あっそ。」
照れ隠しにそっけない返事しか出来ない。
急いで話題を変える。
「てか、それよりアンタどの時代よりもすごくね??」
「まぁ…ね、ありがたいことに。」
それはもちろん、ギャラリーや取り巻き、ファンのこと。
「でも、ヒメも負けてないんじゃない?
さっきから、凄いよ~??」
「…俺は別に、興味無いし。」

