それだけ今回の決定的な桜路の一言は俺にとって大打撃だったらしい。
歩み寄ろうとしてる俺に幼馴染の線引きをしっかりとしてくる鬼。
それも無意識ときたもんだ。どこにこのフラストレーションを発散させればいいんだよ。
「まって!?どうしたヒメちゃん!
あー、えとー、、あたしの胸を貸してやる!」
いい女っていうか…男気?
「イケメンすぎだろ…」
なんでこうも俺の周りの女の子はたくましいんだろうか。
「もーほら、笑え笑え!その涙は暁良と気持ちが通じあった時にとっておくの!」
「…だな。すげぇ、スッキリした。
ありがと。流石顧客満足度No.1。」
「でしょでしょ~?リピーター続出よ。」
冗談めかして言うけど、本当なんだろう。
自分の気持ちを言葉にしたりすることが死ぬほど苦手な俺もルカちゃんを前にすると何かの術にかかったみてぇにスルスルと話ちまう。
「異国の王子様のメンタルケアもよろしく。」
「任せといて。」
「頼りにしてる。
そろそろ戻るか~。」
コンクリートに座り込んでいた身体を起こす。
「あれ?ルカちゃん戻んねーの?」
扉に向かって歩き出した俺に対してルカちゃんは逆方向、屋上を取り囲むフェンスに向かっている。
「うん、久々に屋上きたしもう少し。」
「そっか、本当助かった。じゃっ。」
"暁良を想う気持ちに素直に、自信を持って。"
すげぇルカちゃんの言葉に救われた。
逆境を楽しめとも言われたっけ…
上等。やってやるよ。
ここ1週間もがいてたのが嘘みてーに軽くなった心で屋上をあとにした。
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「 No.2かー。
あたしも負けないくらいずっと想ってるんだよ…なんて、言えるわけないよね…。」
彼が去った屋上で1人抑え込んだ本音が次から次へと零れてしまう。

