真っ青な空に白い筆走らせたみてぇな飛行機雲。



俺の心情とは真逆。天気は快晴。



昼休み中の誰もいない学校の屋上。



最高に浮かれてた遊園地デート…


デートと呼んでいいのかもわかんねぇけど。



あれから1週間が経った。



俺にとっては正直、最高潮にキツい一言を、予期せぬタイミングで桜路は放った。




"この距離感が丁度いいんだよね"




「…っ!…はぁ……キツ。」



はっきりと脳内で再生される桜路の声。



なんの準備もできてない無防備な俺の心に直球どストレート打ち込んできてくれちゃってさ~



俺、動揺しまくり。



足なんか無意識に止まるし


なんとか絞り出した言葉も掠れてたし


ちゃんと笑えてたのか…?



ただでさえお化け屋敷の1件で桜路泣かせて…



あ~〜~〜もう、最高ダセェ。



有り得ねぇだろあれは。今でも情けなさと自分への怒りがこみ上げてくる。



結局あの後、桜路がどうしても乗りたいと言っていた観覧車に乗り、美夜子さん達に土産を買って桜路を家まで送り届けた。



その間も終始無言。



別に今更無言が気まずいなんて間柄でもねぇハズでも、あの空気は重かった。



そうさせたのは誰だ…?



「俺だよ〜~〜…!」




「お前だよ〜~〜!」



「うわっ!」



突如寝そべっていた俺の視界に人の顔が飛び込んできた。



「ははっ、ひっどいなーそこまで驚くかね?」



「…ルカちゃん。」