姫は王子で王子が姫で。





「おい、これどういう事だよ。」



「? ヒメが 付き合って っていったら わかった って言ったんでしょ?」



「…〜~〜っ! 言った。」



あたし達は現在アトラクション待ちの真っ最中。次でやっと順番が回ってくる頃だろう。



…そう。さっきあたしが "あれ乗りたい" と指さしたのはメリーゴーランド。



ヒメには似合わなすぎるメルヘンな乗り物。



「似合わなすぎ。笑」



「うるせぇ、お前が似合いすぎんだよ。」



「王子ですから。」



「今日はその王子らしさ、半減な見た目してるけどな。」



「そういう事言う〜~?」



うん。よしよし。


すっかりいつも通りの雰囲気。



「はーい、それでは皆さん好きなお馬さんにまたがって下さーい」


いよいよあたし達の番…!


「あっ、お姉さん写真お願いしてもいいですか?」


「…はいっ…♡」


アトラクションに乗る前にしっかりスタッフさんにスマホを預ける。


今の反応…あたしの演劇見に来てくれる女の子達そっくり…。


隣で はぁ… って深めなため息が聞こえた気がするけどそんなの気にしない。



「桜路はもちろん…」


「白馬でしょ?」


ヒメの提案を遮る。わかってますとも。



•*¨*•.¸¸♬•*¨*•.¸¸♬•*¨*•.¸¸♪


♪♬*.•*¨*•.¸¸♬•*¨*•.¸¸♬•*¨*•.¸¸♪♪゛



動き出すと同時に流れ出すこれまたメルヘンな曲。



もうヒメが仏頂面どころか引き顔になってる。笑



流れる景色と頬に当たる風が心地いい。


意外と早いな…こんなだったっけメリーゴーランドって。



「…王子っ!こっち目線ください♡」



「ははっ。」



さっきのスタッフさんに呼ばれて写真をお願いしてたことを思い出す。


とっさに笑って手を振ったけど…なんであのお姉さんあたしのこと王子って…?



「きゃぁぁ…///」



…気にしたら負けだ、暁良。