姫は王子で王子が姫で。





「きゃあぁぁぁ!!!!」



あまりの恐怖にその場にしゃがみこんでしまう。



「バカ!こんな所に座んな、立て!」



そうしたい…今すぐここから逃げ出したいよ!!



でも…



「立てないの…力入んない…」



やっとの事で絞り出した震えた声。




「あぁ〜~クソ!持ち上げるかんな!」



ふわっ。


ぶっきらぼうにそう言い放つと軽々とあたしを抱き抱えたヒメ。


「目つぶってしっかり掴まってろ。」


これって、お姫様抱っこ…?


いつも王子役で抱き抱える側ばっかりだから初めてだよこんなの…


やっぱり男の子の力には敵わないや…


言われた通りぎゅっとキツく目を閉じながらぼんやりとそんなことを考えた。



その後のことは頭がパニックになりすぎてよく覚えていない。



ゆっくりとあたしの意識は深く落ちていった。



△▽△▽△▽△▽△▽




ここは…外……ベンチ?


周りをゆっくりと見渡すとすぐ隣にはヒメが腰掛けている。


「…ヒメ。」



「…… !桜路…平気か?…悪かった。」



珍しくヒメが本気で反省してる…。



自分によっぽど苛立ってるのか固く握りしめた拳を震わせて、俯いたまま整った顔をゆがませてる。



あーあ、ダメだよヒメ。折角の綺麗な顔が台無し。


無理って断らないであたしが勝手に自分からアトラクション入ったんだ。



ヒメだけがそんな顔しないでよ。



そっと俯くヒメの頬に手を伸ばす。


「あたしも、ヒメが苦手なの知っててジェットコースター無理やり乗せちゃったし

お互い様ってことで。ね?」


「……。」


納得いかないご様子の姫君。


まったく。変に責任感じてるんでしょ。



「折角来たんだし楽しんで帰ろーよ!

あれ乗りたい、付き合って?」



「… っ!…わかった。」