彼女との出会いは幼稚園の頃。
「お前男なのにヒメっていうのなー!」
「見た目も女の子みたいだし、だっせー!!」
「…うるさい!!」
そう。俺は昔からこの苗字と、容姿のせいで周りから、からかわれ、弄られまくってた。
もちろんそれは、男の俺にとって気持ち良いものではなく幼い頃はいつも泣かないように強がるのに必死だった。
そしてある日桜路は颯爽とあらわれたんだ。
近所の公園で遊んでいた夕暮れ時。
誕生日プレゼントとして母から買ってもらった流行りの戦隊物グッズを手にしていた俺。
もちろん上機嫌。
すると、そのグッズに目をつけた周りのヤツらが無理やり俺の手元からそれを奪った。
「なにすんだよ!」
「かっけーのもってんじゃん…でも、ヒメにはこれがお似合いだよ!!」
小さな反撃もむなしく、魔法少女物のステッキを投げられた。
いつもは我慢しきれていた涙もその時ばかりはもう限界だった。
「…うっ…。」
「なにしてんの…!?」
今にも涙がこぼれるという所に現れた人物。
「そーやって人のもの勝手にとりあげて恥ずかしいと思わないの!
最低!!似合うとか似合わないとかじゃなくて好きなものは好きでいいじゃん!」
…桜路だった。

