姫は王子で王子が姫で。




程なくして、目的の駅に到着。


プシューっと音を立て扉が開く。


混み合っていた車内の人の大半がここでどどっと降りる。


さっと人混みを避けてあたしが歩きやすいように道を作ってってくれるヒメ。


もうヒメの中でこれはクセみたいなものなんだろう。


決まって一緒に行動している時、人でごった返す場所ではこれをやってくれる。


毎回毎回お礼なんて言ってたらキリがないから、こういう時は決まって心の中で"ありがとう"って呟く。


これはあたしのクセ。


「あんまぼーっとしてるとブスが余計ブスになるぞー。」


そんなことを考えていたらヒメから発された一言。


キッと睨むとおどけた様子でケラケラ笑っているヒメ。


「ほんと、ちょっと関心したのにすぐこれだもんなーーー!!」


わざとらしくあたしも大きな声で対抗する。


「は?関心てなんだよ。」


そこですかいヒメさんよ…。


思わず突っ込んでしまった。でも。


「教えないよ!」


ここで教えたら調子に乗ること間違いなしだから何も言わないのが賢明な判断。


「わけわかんねぇ…。」


苦い表情をして後頭部をくしゃくしゃってするヒメ。頭に鳥の巣作ってしまえ。



「ていうか、行く道わかんないや。

案内よろしく~」



改札を抜け、ヒメにすべてを託す。


まぁこういうのを丸投げともいう(笑)



はぁーって短いため息をつきながらもちゃんと頼みを聞いてくれるあたりいい子。



「はいはい、王子様。仰せのままに。」



「うむ!くるしゅうない!」






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