「じゃ、いくか。」
ポーカーフェイスを装い、少し上ずった声で告げる。
自宅からの最寄り駅についた頃、美夜子さんからメールが届いた。
『どうかしら?今日の暁良ちゃんの仕上がりっ♪
服も髪型もいつも通りボーイッシュで行こうとしてた所、無理やりチェンジさせました♡
見た目から雰囲気変われば、ムードも変わるかも!頑張ってヒメくん(≧ω≦)b』
あー、なるほど美夜子さんの仕業か。
だけど…グッジョブと言わざるを得ないです美夜子さん!
「どした?ヒメ。」
おっと、無意識に桜路をまじまじと見つめてしまっていた。
そのくらい今日の桜路はかわいい。
「いや、桜路が可愛くてつい見惚れてた。」
「は、?ばっかじゃないの!?…そ、そんなからかわないでくれる!!」
見る見るうちにゆでダコ状態になってく。
あーもうほんと、ずるいな。
「ま、まぁヒメも…ヒメのくせに、今日は……うん。」
桜路にしては珍しくごにょごにょと歯切れの悪い喋り方。
これってもしかして、褒めてくれてる??
確かにいつもより気合は入れてきた。
髪だって力入りすぎない程度にセットした。
頑張ってよかった。桜路のこんな反応見れたし。
「てか、そろそろ電車!行くよ!!」
照れ隠しなのか無理やり俺の腕を引く桜路。
俺らの知り合いに見られたら『王子にエスコートされるヒメ』とか言われかねない構図。
なにはともあれ__
いよいよ、楽しい1日の始まりだ!

