姫は王子で王子が姫で。




泉樹にぃまで…。


泉樹にぃには本当によくしてもらってる。


一人っ子の俺にとっては本当の兄貴みたいな存在。


「そうよ!泉樹の言うとうり!!

むしろあんなのの貰い手なんてヒメくんしかいないと思ってるから私!」


興奮気味に俺の両手をしっかりホールドしながらぶんぶん振る美夜子さん。


あの…力説し過ぎて手の力加減が……もげるっす。


「暁良はその辺のヤツより全然男前だけど、俺ら家族からしたら立派な女の子なんだ。

だから、ヒメ頼んだぞ!」



2人の発言にプレッシャーを感じない訳ないけど、嬉しく思った。



桜路はとっても家族から愛されてる。


そして俺はその家族から信頼されてる。


これも幼なじみの強みだな、なんて思ったり…。


「じゃ、そういう訳だからそろそろ起こしに行ってあげて。」


美夜子さんの発言でふと時計を見ると、8時30分を優に超えていた。


まぁ、こういう事も多少考えて8時30分っていってたし問題は無い。


「色々とありがとうございます。

俺なりにこれから頑張るから、なんかあったら助けて下さい。」


そう言い残し、みんなと笑い合いながらリビングを後にした。




2階に上がり向かって左側のドアをノックせずに開ける。



まだ夏でもないのに薄着で腹出してる桜路。



「ほんと無防備…」



「んっ…んん……?」


ぽそっと呟いた俺の声に気づいたのか反応を示す。


これならすぐ起きんだろ。



「桜路さーん、朝ですよー。

楽しい楽しい遊園地が待ってますよー。」



「はっ!遊園地!!!」



すぐどころじゃねぇ、秒だった。



まさにガバッと飛び起きた。



どんだけ楽しみだったんだよ。



思わずにやけてしまう表情筋。



「時間。ちょい過ぎてるから急いでなー。

下で待ってるから。」