迎えた遊園地へ出かける当日。
文字通り五月晴れって感じの5月。
ゴールデンウィークの中日。
たまたま桜路の部活が休みだった事もありこの日に即決定した。
いくら徒歩3分とはいえ、迎えにあがる俺。
まぁ、デートだし。うん、なんといっても今日はデートだから。
…桜路はどう思ってるかわかんねぇけど。。。
それはそうと、今の状況。
桜路家のリビングで桜路母、美夜子(ミヨコ)さんと兄泉樹(ミズキ)にぃさんと世間話してる図。
なんじゃこりゃ。
朝、連日の部活疲れもあるだろうと思い桜路を起こす為、設定した待ち合わせ8時30分より30分早く桜路宅に来たのはよかった。
だが、そこで2人に捕まった。
「あら、ヒメくんいらっしゃいあがってあがって~」
笑顔で迎えてくれた美夜子さん。
リビングに迷いなく行くと、泉樹にぃがソファーでTVゲームに没頭していた。
流石桜路家。何年通ってても見る度に思い直す、、、ファミリーみんな揃いも揃って美形すぎる。
「お、よっすヒメ〜今ちょうど相手欲しいと思ってたんだよ!」
顔だけをこちらに向け手は巧みにゾンビを撃ち殺してる泉樹にぃ。こわい。
てか朝からリビングでなんてもんやってんの?
そこから俺の拒否権なんてなく、ゾンビゲー強制参加を経て、桜路家のペースに飲まれまくりで今に至る。
「ヒメくん、頑張ったわね!!!」
満面の笑みで俺の手をブンブン握りながら話す美夜子さん。
何故か俺の桜路への恋心は当の本人以外にはほぼバレてる。
特に隠してるつもりもないが、そんなにわかりやすいのか?俺。
つか、つい最近の俺の心境の変化まで分かってるって何この家族。エスパー?
「あ、ありがとーございます(?)」
「俺もずっとソワソワしてたんだよ、、いつヒメが動くかなーって!!
まぁ、間違いなくウチの連中はヒメのこと応援してるからあんま気負わずに頑張れよ!」