「王子、相変わらずイケメンだな…」



「最近、一段とカッコよさましたんじゃない??」



「王子!よかったら今日お昼一緒してくれませんかっ♡」



「……はぁぁぁ。」



相変わらず、か。



今俺の目の前で、性別の壁を越えてチヤホヤされている人物__



桜路 暁良。


俺の一つ上の先輩で、幼なじみ。




そして…好きな人。




女の割には高めな身長に、すらっとした長い手足。


陶器のような白い肌に、中性的で端正な顔立ち。


やや茶色がかった髪は、全体的に短くセットを施しており、前髪を横にながしている。


男の俺からしても惚れ惚れするような容姿だ。



だが、あのように彼女が人気なのは容姿のせいだけではない。


生まれ持っての人柄だ。


人からの頼みごとは基本断らない。


誰彼構わず、困っている人は放って置けないほど強い正義感と優しい心の持ち主。


明るくサバサバしていて、何でもスマートにこなしてしまう。


ほんと、かっこいいよな。



そんな彼女の言動、行動、そして容姿、名前から…ついたあだ名は''王子''。