姫は王子で王子が姫で。




「こんな時間だし、飯食ってくだろ?」



「うん、今日はロールキャベツだって!

おばさんのロールキャベツ美味しいから楽しみだな~」




…俺より姫宮家の事情に詳しい辺り流石だよ。



まぁそれも幼なじみの特権(?)だとしよう。



「そうと決まれば、ほら行こー!」


「はいはい。」


「おばさーん、ヒメ起きたよー!!」


ドタドタと俺より先にリビングへ向かっていく桜路。


段々と声が遠ざかっていく。


「さて、俺も行くか。」



桜路の言うとうり今日のメニューはロールキャベツ。


食卓を囲み、和気あいあいと食事をしていると話題は桜路の事に。



「夏樹も無事高校に入れてよかったわ~。

しかも暁良ちゃんと一緒なんて心強いったらありゃしないわよねぇ?」



いや、何故そこで俺に振る?母さん。



「なんで俺に振るんだよ。」



「だってアンタ暁良ちゃん大好きじゃない。」



「ぶーっ!!!」



「ちょっと、ヒメ汚い!!」



母さんの唐突な予期せぬブッコミに思わず吹き出す。



ケラケラと俺の心境を知ってか知らずか、腹を抱えて笑う母さん。



「まぁ、あたしも嬉しかったですよ。

ヒメのこと好きだし、今更離れても落ち着かないっていうか…ね?ヒメ。」



「…っ!……あぁ、そ…だな。」



情ねぇ…桜路の言葉にこうも容易く踊らされちまう自分が。



俺の好きと桜路の好きは、おそらく違う。



桜路は俺のことを弟とか、近くにいて気を使わない楽しい人くらいに捉えている。



それがわかってるだけに、本人の口から聞く''好き''って単語は結構キツイ。