「あ、あの桜路さん?…なんで??」
まだ頭の整理が出来ず、あたふたする。
そりゃそうだよな。
目覚めたら、仮にも好きな子が俺のベットに腰掛けてしかも髪なでてんだよ!?
幸せかよ…。
「ん?部活終わってヒメんち真っ直ぐ来たんだ!
おばさんが部屋に居るっていうから来てみたら、気持ちよさそうに寝てたからつい…。」
いや、ついじゃねぇよ。俺の心臓が持たねぇよ。
「そ、そっか。」
とりあえず返事を返し何気なく時計を見ると19時を指している。
「え!?もうこんな時間じゃん俺どんだけ寝てたんだよ。」
軽く見積もっても3時間は寝ていた事になる。
「ちなみにあたしが来たのは18時前ね。」
嘘だろ…じゃあ1時間もあぁしてたってこと……??
「なんかヒメ顔赤くない?熱でもあんの?」
無駄に整った美形顔を遠慮なく近付けてくる桜路。
「や、ない!ないからこっち来んな!!」
あ、またやっちまった。
そう思った時には遅かった。桜路拗ねたなこれ。
「なに?人がせっかく心配してあげたのに、ヒメのバカ。無神経!」
「悪かったよ、熱はないし健康だから。ありがとな?」
ポンポンと軽く頭を撫でる。
「まぁ、それなら…てかもう分かったから!」
俺の手をバッと払い除ける。
ちょろい…ちょろ過ぎる桜路。
コイツは昔から女の子扱いされることにめっぽう弱い。
そういう照れた顔とか、外の奴らは知らないんだろなって優越感に浸る俺も大概だ。

