その日もいつものように、ひなこを迎えに裏口に車を止めて待っていた。




だけど、嫌な胸騒ぎがあたしを襲っていた。





...なんだろ。
ひなこ、こんなに遅くなるなんて初めて




「...あたし、見てくる!」




ガチャッと車のドアを開け、校舎に飛び込む




近くにいた、ひなこと同い年ぐらいの女の子に声をかける


「ちょっと聞きたいんだけど、真中ひなこって知ってる?」



「ひなこちゃん?知ってるよ!」




きょとんとしながら答えてくれた。



「まだ、教室にいる?」




「うーうん。ひなこちゃんすぐ帰ったよ?
なんか、怖そうなおにーさんと一緒に!」





ザワッと毛が逆立つのがわかった。



「そのおにーちゃん、どこに行ったかわかる?」





「わかんないー!」




それ以上聞けない
それより、早く知らせないと




話をしてくれた、子たちにありがとうと伝えて、その場を去った