あの噂は、広まってるようで、下っ端の人達にこそこそ、言われた。
人間より五感が優れているあたしは、小さい話し声もしっかり聞いてしまった。
――「やっぱ、噂は本当なんじゃね?」
――「だよな。こんな時間に出かけるなんて少し変だもんな」
――「総長たちもよく、連れてきたよな」
気にならないわけではないけど、あたしが言ったところで変わることはない
この間、ひなこが姫になるってことで紹介されたけど、あたしを受け入れる雰囲気は、なかった
それをどうにかしたいとは思わない
一時の場所だから
...ほんとに少し冷える。
倉庫から出ようと足を踏み出したとき、後ろからグイッと腕を引かれた。
「!?。。。月?」
「...送る。」
「大丈夫、すぐ行けるから」
「駄目。いーから俺の後ろに乗って?」
見下ろされてるのに、首をかしげて見つめられると何だか、断るのも悪い気がして
素直に頷いた


