吸血鬼と少女と暴走族



「優しいね」




傷を撫でる手を見ながら翔馬がつぶやく



「...同情?」




「ふふっ。

双子と同じことを言うのね、同情されるのはそんなに嫌い?」




「惨めに感じるから」



「そう。

でも、同情しているつもりはないわ、ただ寄り添いたい、知りたいと思っただけ」






そっか


そういいながら、夕日が差し込む



セミの鳴き声がなぜか、悲しく遠く聞こえた




「...これは、独り言だから気にしないで」




ぼそぼそと翔馬がしゃべりだした