吸血鬼と少女と暴走族



「だいたい、あんたが怪我したら誰があの動物園みたいなところを仕切るのよ!

そもそもね...」




長々と説教をしてやろうと思ったのに、口からは何も出ず、ソファーに倒された


背中には柔らかい感触、目の前には至近距離の翔馬の顔




「...こんなにすぐに男の家に入るなんて、あそこからは、倉庫も近かったんだよ?

なのに、ほいほい付いて来るなんて」




...ほいほいって

ゴキブリじゃないんだからそんな言い方やめてほしい






「倉庫に戻らなかったのは、ひなこに傷を見せたくなかったから。

...で?手の早い翔馬さんは、あたしにも手をだすの?」





「...出されたいんでしょ?

俺たちを手なずけて後ろ盾が欲しいんでしょ?」




「...何のために?」




「ひなこちゃんを守るために」




なんだ。
気が付いてたのか




確かに最初にひなこをあの場に預けたのは、
夜桜って名前が幅を利かせてひなこを守ってくれると思ったから



でも、手なずけて自分の思い通りにしようとしたつもりはない


選ぶのは、ひなこと彼らだから


予想以上に居心地がよくなってしまっただけ