くるりと振り向けば、何が起きたかわからないって表情の翔馬
「っはぁー。
助けたんだからお礼ぐらい言いなさいよ」
「あ。ありがとう。
...でもどうして?」
「見かけて、気になったから
それよりも、腕が痛い、よりによってあの人ちゃんと、銀の高価なナイフだったわよ?
そんなに、憎まれることしてるんじゃなわよ」
お陰で、すぐに治らないじゃない
銀の弾丸に弱いあたしたちは、銀のナイフにも弱い
そのうち治るけど、他の傷より治りが遅くなる
現に、ただ斬られただけなのに、傷の周りが火傷の様に爛れてきた
「早く手当したいんだけど」
「...俺ん家近いから、そこに来てくれる?」
頷いて、翔馬がハンカチを出してぐるぐるにまいてくれた
幸いにも翔馬の家までは、この裏路地から出なくていいようで、
変に注目を浴びることなくアパートまで来た


