吸血鬼と少女と暴走族




あたしは、何も言わずその光景を目に焼き付けた




いつの時代も、様々な理由で親と居れない子ども、

捨てられる子どもは沢山いる




こんな風に、分かり合おうとする人の方が少ないだろう





だからこそ、この美しい瞬間をいつまでもあたしの中にしまっておきたいと


そう思った









「...で?岬さん。


2人に言うことは?」





急に喋りだしたあたしを三人が見つめる





...岬さん。


事前に言いたいことを言うって言ったでしょう?





目で訴える




ハッとしたような岬さん




ササッと涙を拭って、真っ赤になった目を細く弧を描かせ笑うと少し下がる目尻




「海、空。


退院おめでとう」





「「ありがとう」」



海も空も、同じように笑うと目尻が下がる




この日は、まるでお見合いのように、片言な自己紹介をして解散することにした




岬さんから、

「一緒に暮らさない?」



って提案をされていたけど、




「「僕たちは、今僕たちを必要としてくれてる人と過ごしたい。

...でも、時々遊びに行くから、またあのケーキ、作ってよね?」」




少し歩み寄れたのかな?



岬さんの住所と、連絡先を交換してカフェで別れた