レヴィアタンと名乗った青年は外見年齢二十歳前後だろう
軍服に似ている服装、ボタン一つ外さずお堅いイメージをつける
海蛇と言う事もあり、容姿からは海を連想させる

「願い事を叶える代わりに魂を持っていくという考えは間違いありません

「悪魔にとってはそれが食事なので

「怯えないでください、あなたの魂は取りませんよ

「私は悪魔の中でも地位は高い方なのでそう簡単に召喚されないのですが

「無意識でしょう、主人にその気が無くても、誤って喚んでしまった

「しかしあなた様は素晴らしい!

「我々は力ある者にしか膝を付きません

「あなた様の前に立つと、どうしようもない安心と心地よさが胸の中を支配します

「私が会った中でもっとも力が強い人間と言う事です

「何かご質問は?」

目の前で行われたマシンガントーク
謡は心なしかグッタリしている

私は某魔法魔術学校の生き残った男の子ではない、と心の中で毒を吐く

「残念だけど、私には叶えたい願いなんてないわ」

これは本心だ
それに、悪魔に叶えてもらうなんて御免だ

「それでも構いません、私はとにかくあなた様の傍にいたい」

イケメンにここまで言われて下がる女はいないだろう

だが謡にとってそれは大きな問題になる

「それは構わないけど、あなたが四六時中私の傍にいるのは少し、と言うより困るわ」

家族には何と説明を、思春期を迎えた娘の部屋に若い男
あまり宜しくない
誤解される、確実に…

「おや、人間の世界では私の存在は不都合なのですか?」