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準備室は、さっきいた所から全く正反対の位置に在する。
そこまで行くのはけっこうめんどくさい
ものである。
先生にドアを開けられ、中へと入れば 小さな部屋の一室
普段は入る機会なんてなかなかないから今いるこの空間がとても珍しく感じた
コーヒーの臭いが鼻につく
心地よう暖かさ
整頓されている室内
綺麗に並べられた本類
程よい明るさ
まるで…
「先生の自室みたいじゃん…」
もろそんなカンジιι
『まぁここ使ってるのは、私一人ですし』
先生は軽い口調でカップを片手に言う
お気楽だなぁ~
私は軽く辺りを見回す。
遠慮するのがバカらしくなり、近くにあったソファーへと私は深々と座った。
『はいどうぞ、』
先生は片手に持ったカップを私に差し出した。
「………………どうも」
言葉と同時にそれをゆっくり受け取る
波を浮かべ、揺れ動く水面
飲み込まれそうになる深い色
―コーヒー……―――かぁ……


