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『――い、………――らい、―― 』



微かな頭の片隅で、声が聞こえた気がした。



素直に目を覚ますことができない私

もう少し…、もう少しだけ…
と、朝を迎えるのを拒んでしまう


『……――さ…らいさん――  』





……――あ…




―先生の声……―


私はゆっくりと目を開いた。




目覚めて一番始めに見たのは 先生の顔

私は虚ろな目で先生を見上げる

思うようになかなか目が開かなくて、ゆっくりと腕を上げ、手で目を擦った。


ぅ~ん、と目覚めたばかりで声が出ない。