バンっ!

私は、那恵の側から立ち上がり
屋上を飛び出した。


先生…

先生――

無我夢中で先生を探した。


どこにいるかなんて、
明確な場所なんて分かんないけど
なんとなく先生は

あそこにいる気がした…――


私は静かな教室の前を通り、目的地を目指す。

廊下中に響き渡る、自分の足音

今が授業中なんてこと気にせずに
走り続けた。


息が上がる

足が痛い


でも……―、



今は先生に 会いたい

会って 言いたいことがある―


それだけを考えて私はまた
走りだしていた。