あの暑い空気とうってかわって涼しい森の中をニャインシュタインさんのあとについて歩いていた。
魔物と亜人が来るのが怖いがニャインシュタインさんは優雅にとことこと歩いている。
時々咳であろうかにゃっふいやにゃっふと言った声が聞こえているが大丈夫なのだろうか。
ユンメイはまだニャインシュタインさんを疑っている。ブツブツ隣から聞こえる。
私はそんなユンメイに呆れていた。その時。
「止まれ君たち」
ニャインシュタインさんは持っていた杖で私たちを静止した。
ガサガサと茂みから人のような影が飛び出す。
「……」
どうやら亜人のようだ。ちぐはぐに縫われた色の違う皮膚と角。服は珍しくしっかり来ている。それよりも目を引いたのは腕の数だった。
胸の辺りでなにかを願うようにしっかりと赤と青の手が、指が絡んでぎゅっと固く握られている。
「にゃ〜、君か驚かせるな」
ため息だろうか。ニャインシュタインさんはこの亜人を知っているみたいだった。
「博士。カリーナが心配してる。心配させるな。カリーナは繊細なんだ。純粋に博士を慕ってる。早く」
低い青年の声。男の亜人は淡々とニャインシュタインさんに迫る彼。カリーナというのは友達なのかな。名前からして女の子だろうか。
「わかったよユーグ。あ、そうだ彼女達も連れていって構わないかね。」
「カリーナに迷惑かけなければ。」
ギロっと睨みつけるように私達を見るユーグという青年。怖い。カリーナという子がよっぽど大切なのか。
「彼はユーグ。本名はペストイル=ユーグハルトと言うんだ。私の弟子だ。彼は少々カリーナが絡むとああなってしまうんだ。大丈夫悪い子じゃないからね」
ニャインシュタインさんには弟子がいるのか…
「まさかカールお前弟子にしてもらいたいとか思ってはいるのではないのか。」
ユンメイが見透かした顔でこちらを見た。
図星である。
「ほら、着いたよお嬢さん。仮初のドラゴンさん。」
「誇り高きドラゴンをそんな扱いにしやがって!!!」
ユンメイが怒るとにゃははと人笑い。バカにしている笑い方だった。
ユーグさんはうっとおしいとかそんな感じの顔をしていた。
正直私どんな反応をすればいいかわからない。
「まず博士はカリーナに謝ること」
「わかってるよユーグ。」
結局私はあの道で考えることばっかりで話すことは無かった。
ユンメイはさほど気にしていないみたいだが。
「あっ博士!!」
ふわふわした服のこれもまた亜人?な女の子が駆けつけてくる。彼女がカリーナであろう。
「心配をかけてすまないね。ユーグを怒らせてしまった。」
「…ハルトあとで説教」
博士との態度がまるで違う。あのユーグさんは顔が真っ青である。なるほど。彼女には逆らえないのか。
「で、博士あの後ろにいる子は…」
「自己紹介してくれたまえ」
「カールです!こっちはユンメイです!!」
「ユンメイなのだぞ」
変わった方ですねと優しい声で微笑んだカリーナさんと思わしき人。
「私はカリーナ。由緒ある西洋龍の末裔です。こいつがお世話になってしまいすみませんね。」
「いだっ、ぐりぐりやだぁ!!いででで」
「あ、あははは…」
どうやらカリーナさんであっていたみたいだ。あのユーグさんが完全に尻に敷かれている。
カリーナさんはドラゴン…つまり龍人のようだった。いまどき珍しいなとか思ってみたりした。
「さて、挨拶も済ませたりお茶にしよう。そしてカール。君がなんで旅をしているのか私はとても気になる。聞かせてくれないか。」
私ははいと一言返事をした。
大きな扉がぎぃぃっと音を立てて開かれた。
魔物と亜人が来るのが怖いがニャインシュタインさんは優雅にとことこと歩いている。
時々咳であろうかにゃっふいやにゃっふと言った声が聞こえているが大丈夫なのだろうか。
ユンメイはまだニャインシュタインさんを疑っている。ブツブツ隣から聞こえる。
私はそんなユンメイに呆れていた。その時。
「止まれ君たち」
ニャインシュタインさんは持っていた杖で私たちを静止した。
ガサガサと茂みから人のような影が飛び出す。
「……」
どうやら亜人のようだ。ちぐはぐに縫われた色の違う皮膚と角。服は珍しくしっかり来ている。それよりも目を引いたのは腕の数だった。
胸の辺りでなにかを願うようにしっかりと赤と青の手が、指が絡んでぎゅっと固く握られている。
「にゃ〜、君か驚かせるな」
ため息だろうか。ニャインシュタインさんはこの亜人を知っているみたいだった。
「博士。カリーナが心配してる。心配させるな。カリーナは繊細なんだ。純粋に博士を慕ってる。早く」
低い青年の声。男の亜人は淡々とニャインシュタインさんに迫る彼。カリーナというのは友達なのかな。名前からして女の子だろうか。
「わかったよユーグ。あ、そうだ彼女達も連れていって構わないかね。」
「カリーナに迷惑かけなければ。」
ギロっと睨みつけるように私達を見るユーグという青年。怖い。カリーナという子がよっぽど大切なのか。
「彼はユーグ。本名はペストイル=ユーグハルトと言うんだ。私の弟子だ。彼は少々カリーナが絡むとああなってしまうんだ。大丈夫悪い子じゃないからね」
ニャインシュタインさんには弟子がいるのか…
「まさかカールお前弟子にしてもらいたいとか思ってはいるのではないのか。」
ユンメイが見透かした顔でこちらを見た。
図星である。
「ほら、着いたよお嬢さん。仮初のドラゴンさん。」
「誇り高きドラゴンをそんな扱いにしやがって!!!」
ユンメイが怒るとにゃははと人笑い。バカにしている笑い方だった。
ユーグさんはうっとおしいとかそんな感じの顔をしていた。
正直私どんな反応をすればいいかわからない。
「まず博士はカリーナに謝ること」
「わかってるよユーグ。」
結局私はあの道で考えることばっかりで話すことは無かった。
ユンメイはさほど気にしていないみたいだが。
「あっ博士!!」
ふわふわした服のこれもまた亜人?な女の子が駆けつけてくる。彼女がカリーナであろう。
「心配をかけてすまないね。ユーグを怒らせてしまった。」
「…ハルトあとで説教」
博士との態度がまるで違う。あのユーグさんは顔が真っ青である。なるほど。彼女には逆らえないのか。
「で、博士あの後ろにいる子は…」
「自己紹介してくれたまえ」
「カールです!こっちはユンメイです!!」
「ユンメイなのだぞ」
変わった方ですねと優しい声で微笑んだカリーナさんと思わしき人。
「私はカリーナ。由緒ある西洋龍の末裔です。こいつがお世話になってしまいすみませんね。」
「いだっ、ぐりぐりやだぁ!!いででで」
「あ、あははは…」
どうやらカリーナさんであっていたみたいだ。あのユーグさんが完全に尻に敷かれている。
カリーナさんはドラゴン…つまり龍人のようだった。いまどき珍しいなとか思ってみたりした。
「さて、挨拶も済ませたりお茶にしよう。そしてカール。君がなんで旅をしているのか私はとても気になる。聞かせてくれないか。」
私ははいと一言返事をした。
大きな扉がぎぃぃっと音を立てて開かれた。

