色々割愛をして結果を言ってあげよう。
着いた。そりゃあ10分もかからずに。
空じゃなく地に落ちたアトランティスに。
「ここからは自由行動がいいぞ」
ユンメイが突飛なことを言い出した。それはもういきなりに。
「どうして?」
私はそういった。だってここは初めての土地だし、私たちは…少なくとも真人間の私は余所者なのだ。
なにされるのかがわからないから離れるのはまずい。
「…なんとなくだ。なんとなく。だがカールと一緒にいてはなんだかダメな気がするのだ。」
ユンメイは見たことない真剣な顔を見せた。
断る言葉が結局見つからず私はカリーナさんとユーグさんとでこの街…【フリタニア】をまわることに。
ニャインシュタインさんは前にここに来たことがあるらしく挨拶をしたい人がいると言って颯爽と歩いてしまったのだ。
ちらっとみえたニャインシュタインさんの顔にはほのかな焦りが見えた気がした。
「観光気分になっても大丈夫だと思うよカールちゃん。博士なんかここに来てから気難しい顔だったし。」
カリーナさんが頭を撫でながら言った。しかし私は彼女に乗ってきたんだよな…未知の世界だな。こんな…む、胸が大きくて…女性らしくて…胸がでか…でかい…
私は無意識に彼女の胸部と私の胸部を交互に見た。……うん。格差社会とはこのことか。
「なぁにカリーナの胸をジロジロみてんの?変態?お前変態なわけ???」
ずいずいとユーグさんが私に迫ってくる。カリーナさんがユーグさんのスネを秒速で蹴った。
…やっぱりどこか仲がいいのかもしれないな…と改めた私であった。
気がかりなのはユンメイのことだが、アホな子ではないはずだから大丈夫だと思う。
私たちはフリタニアの街を歩くことにした。