「あたし、飲み物買ってくるね!」
泳いでいると、苺花は疲れたのか、そう言って海を出た。
私はというと、浮き輪を使って1人ぷかぷか海に浮いていた。
海に浮いていると、嫌なことを忘れられるような気がした。
秋弥のこと。
苺花とサクのこと。
全部勘違いかもしれない。
でも、もしも全てが勘違いじゃなかったら…。
そう思うと胸が痛い。
数分すると、流石に1人でずっと浮いているのも寂しく想い、とりあえず私も海から出ることにした。
「あら、サクもいないの?」
荷物番をしていたサクの姿は見当たらず、その代わりにパソコンをひたすらチェックしている泉舞がちょこんと座っていた。
「サクなら苺花と一緒に飲み物を買いに行ったぞ。」
「…そうなの。」
買い物…私もついていけば良かったな。
「ふっ。」
「な、なによ!」
私が俯いていると、泉舞は笑って言った。
「サクと苺花の事を考える前に自分のを解決したらどうだ?さっきまでずっとケータイ鳴ってたぞ。」
私ははっとして、急いでケータイの履歴を見る。
「…秋弥からだわ。」
会って話さなきゃ、そう思ってたのに、いざ電話をするとなると少し戸惑う。



