「…待たせてごめんね。」
秋弥が来た頃には外は夕日でオレンジ色に染まっていた。
「大丈夫です。それより今だけでいいから…秋弥とか千代子とか、いつも通りに話したいです。」
本当の私を見て欲しい。
生徒としてじゃなく…私を…。
「…じゃあ、今だけだよ。」
秋弥はあたりを見渡し、誰もいないのを確認すると、いつもみたいに優しく笑った。
久しぶりに見た秋弥の笑顔に、心臓が跳ねる。
「ありがと。…あ、話なんだけど…。」
「うん。どした?」
いざ話そうとするとなかなか言葉が出てこない。
なんて言えばいいんだろ…。
「もしかしてまたお父さんと何かあった?」
俯いてる私を見て、秋弥は心配そうに言った。
…秋弥はいつだって私のことを助けてくれた。
私は秋弥が…
「好き。」
「…え?」
あまりにも唐突に言ったせいか、秋弥はきょとんとしている。



