「え!千代ちゃん?!」
あたしとサク君は咄嗟に距離をとる。
「…千代。お前ってやつは…。」
千代ちゃんの影には泉舞君までいた。
「…だって2人が心配だったんだからしょうがないでしょ!!」
千代ちゃんは子供ように駄々をこねる。
サク君は少し残念そうだったけど、なんだか笑みがこぼれた。
「ところで苺花。」
…そーいえば、あたし泉舞君に言わなきゃ…。
「泉舞君。…ごめんなさい。あたし…。」
「あー。そのことなんだが、キスなんかで目が覚めてくれて良かったよ。」
泉舞君はそう言ってふっと笑った。
「…え?」
まさか…。
「馬鹿の目覚まし^^」
「「えー!?!?」」
あたし達はまんまと泉舞君の罠にはまっていたみたいだ。
「図書館の方でもおこられてるっつーのにサク君は突然飛び出していくし…やれやれ。」
「…!お詫びは何でもするから!ほんと悪かった!!」
サク君は今思い出したみたいで必死に謝る。
「…なら、苺花でも貰おうかな。」
「…なっ!」
「…嘘に決まってるだろ。謝るくらいなら来年の夏、彼女にしっかり俺が選んだ浴衣着させろよ?」
なんて泉舞君は笑った。
泉舞君にはいつも助けてもらってばっかりだ。
「泉舞君…ありがと!」
「いーえ。んじゃ、お邪魔な俺らは帰るよ。」
「それじゃあ、苺花またね!」
そう言って千代ちゃんと泉舞君は帰っていった。
「ねえ、泉舞。」
「なんだ?」
「寂しかったらあたしが慰めてあげるわよ?」
「ふっ。苺花が笑ってるならそれでいいんだ。次泣かせたら承知しないけどな。」



