「…苺花。聞いて。」
サク君はそう言って、あたしから体を離し、そっと手を握った。
「俺さ、苺花が側で笑ってるのが当たり前だと思ってた。…当然だって思ってた。でもさ、違ったんだ。泉舞が苺花に触れてるのを見てイライラした。」
サク君の手に力が入る。
「俺、やっと分かったんだ。たくさん泣かせたけど、これからはずっと俺の側で…笑っていてほしい。」
顔をあげたサク君は夕日のせいか、それとも照れているのか、顔が真っ赤だった。
「うん。…側にいるよ。」
「ほんとに?」
「うん。ほんと。」
初めて嬉しくて涙が出た。
「サク君が大好き。」
「…苺花。」
サク君の手が頬に触れる。
そして、ぎこちなくだけど、少しずつ唇が近くづく…。
「ちょっと!もっとぐいぐいいきなさいよ!!これだからヘタレは…あ。」
キスをする、そう思った瞬間、近くから千代ちゃんの声がした。



