「え?」
「いやさ、俺ばっか話聞いてもらっちゃって悪いしさ。感謝がてらに相談でも乗ろうかなって。」
いつかはこんな質問されるだろうなって思ってた。
きっと辛いだろうなって思ってた。
でも、思ってたよりも辛くて、悲しかった。
「…いるよ。」
「え。」
サク君本人なのにそれを言えないのが辛い。
その質問をされるってことはただの友達でしかないってことが分かっちゃうから、だから悲しい。
「…でも、かなわない恋だから。」
「それってどーゆー…。」
「あたしも資料探してくるね。」
あたしはそう言って急いで本棚奥へ奥へと急いだ。
だって『叶わない』って声に出したら涙が零れそうで…。
サク君は振られた。でも、心の中にはまだ千代ちゃんがいる。
そんな状況で『好き』なんて言えない。
言いたいのに伝えたいのに…伝えられない…。
…苦しい。
「おい、苺花。また泣いてんのか?」
振り返ると泉舞君がいた。
「…だって…。」
「言わなくていい。さっき見てたから。」
そう言って泉舞君は頭を撫でてくれた。
泣き止むまで優しく、優しく、側にいてくれた。
「…泉舞君なんでそんな優しいの…?」
あたしに優しくしてもらう資格なんてない…ってそう思った。



