「…ってなんで泉舞君の家?」
ファミレスを出ると図書館に行くのではなく、何故か泉舞君の家へと向かっていた。
「待ち合わせまで時間あるから。」
「へ、へぇー。」
泉舞君の家が凄すぎてへぇーなんて言葉しか出てこない。
お手伝いさんがそこら中をうろうろしていて、本当にお金持ちなんだなと思い知らされる。
「何してんるんだ?こっち来い。」
キョロキョロしながら歩くあたしを泉舞君は奥の部屋へと連れていった。
「わぁ!」
襖を開けるとそこには色鮮やかで綺麗な浴衣がたくさん並んでいた。
「そこから好きなの選べ。」
え。こんな高そうなのあたしにどうしろと…。
「はぁ。これなんてどうだ?」
呆気に取られて呆然としてると手前に置いてある白地に青くて小さな花が散りばめられた浴衣を手に取る。
「…綺麗。ってなんで突然??」
「苺花。お前は来年の夏も好きなやつの前であんな浴衣着るのか??」
泉舞君は嫌味っぽく笑う。



