「食え。」



ファミレスへ着くと、何故か泉舞君が端から端まで注文をし始めた。



「あの、泉舞君。これ何?」



「ああ。これ食って元気出せってことだ。」



泉舞君は泉舞君なりに気を使っているみたい。



泉舞君のやり方があまりにも可笑しくて笑いがこぼれる。



「そのくらい笑えるならもう大丈夫だな。」



そう言った泉舞君は愛おしそうにあたしを見た。



なんだか照れくさくってあたしは目を逸らす。



「これ食い終わったら、午後は4人で勉強会だ。」



「え?」



「どうせサクからこないだの話聞いたんだろ?なら4人で会っても問題ないはず。」



たしかに。でもなんで突然勉強会なんて…。



「今なんで勉強会って思っただろ?」



泉舞君はまたもやあたしを見透かすように言った。



「お前らいろいろごたごたしてて勉強してないだろ。休み明けテストのこと忘れてないか?」



「あ。」



あたしはすっかりテストのことを忘れていた。