「苺花ー!また男の子のお客さんよ〜」



電話を切り、ぼーっとしているとお母さんの声がした。



もしかしてまた泉舞君かな?



こないだ途中で帰ったからとか??



「よ!」



玄関へ向かうとそこには花火を持ったサク君がいた。



「え!サク君どうして…。」



「花火しようぜ!!」



気づくとあたしはまたサク君に手を引かれていた。



サク君と手をつなぐのは2人でぬいぐるみ屋さんに行った時以来だった。



「え、えと、サク君?」



サク君はただ無言で手を引っ張る。



なんで無言なの?



千代ちゃんとうまくいったの??



分かんないよ。もう…。



「はい!到着!!」



サク君は近所の公園で足を止めた。



「はい!これ苺花の分な!!」



そう言ってサク君は強引に花火を始める。